看護師として働いていると、いろいろな患者さんと接することになります。子供、学生、同年代、おじいちゃんやおばあちゃんなどさまざまです。看護師は患者さんの心のよりどころなので、常に敬語で接してしまうと距離ができてしまい患者さんが悩みや不安を打ち明けづらくなることがあります。時には、それが病状の悪化につながるかも知れません。決して楽ではない入院生活を強いられている患者さんの場合には、楽しく過ごしてもらうために年齢に関係なく時には友達感覚で接することが求められます。だからと言って、誰でも構わず患者さんにタメ口でよいというわけではありません。自分よりも目上の方や同世代の方でも敬語を使わなければいけない場合もあります。
看護師として患者さんへの言葉遣いを気にかけるのは当然のことですが、先輩看護師に対しての言葉遣いにも注意が必要です。言葉遣いが悪いと些細な言葉の違いで先輩看護師に不快な思いをさせてしまう事があるかもしれません。だからと言って逆に何も言葉を発しないと周囲が困ることになります。それが原因でいじめられたりするケースもあります。現場が気まずい雰囲気になり業務に支障が出てしまうこともあります。
働きはじめた時期によっては、同年代の看護師が先輩だったりという事もあります。そのために、つい友達感覚で話してしまいがちですが、身近で大切な先輩看護師だからこそ、失礼な言葉遣いや友達感覚で話をするのではなく、尊敬の念を忘れずに「わかりました」、「お願いします」、「ありがとうございます」、「お疲れ様でした」等のしっかりとした敬語を使うようにしましょう。
基本的なことですが、挨拶は非常に大切です。挨拶は相手の存在を認めるという心理的な意味合いがあるので、挨拶をしないということは相手の存在を否定しているということになります。自分ではきちんと挨拶をしているつもりでも、実は声が小さかったり、目を合わせてなかったり、無表情だったりと挨拶をしているのか?していないのか?わからない人がいます。また「自分から」挨拶をしないことも相手にとっては自分を低く見ていると捉えられるので決して印象はよくありません。患者さんや医師、先輩看護師にこそ「自分から元気よく明るい挨拶」を心がけましょう。挨拶の仕方を変えただけで関係がスムーズになるということもよくある話です。