多くの意味を持つ敬語は使わない

看護師のための敬語講座

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複数の意味を持つ言葉は使用しない

複数の意味を持つ言葉は使用しない 複数の意味を持つ言葉は使用しない

敬語の難しさ

日常生活に限らずビジネスにおいても敬語というものは非常に大切です。いくら態度で敬意を表していたとしても、敬語がきちんとできていなければ相手に不快感を与えてしまいます。敬語の間違いが多いと相手から信用されず、それが原因で商談が上手くいかなくなるということも十分に考えられます。実は普段私達が使用している言葉には敬語ではないのに、まるで敬語のように使っている言葉というのが存在します。

複数の意味を持つ言葉

ビジネスで相手に謝罪をするというのは誰でも一度は経験したことがあると思います。そんな時、安易に「すいません」と使ってしまってはいないでしょうか?「すいません」は「すみません」の口語であるため、目上の人に対して使用するには失礼な表現となります。そして、この「すみません」というこの言葉には感謝、謝罪、依頼という複数の意味があります。語源は、「済む」という言葉に、打消しの「ぬ」を付けたものが「済みませぬ」、そしてその「ぬ」を「ない」に変更して「済まない」になったのです。そのため、あなたの伝えたい感情を相手に誤解なく伝えるには言葉の意味を理解したうえでその気持ちを表す敬語を使用しなければなりません。

誰にでも理解される言葉

謝罪したりお詫びの気持ちを伝えたいのなら「すみません」ではなく、もっと丁寧な「申し訳ございません」や「申し訳ありません」を使用します。
例:「申し訳ございませんが、5月の決算書を本日中にメールで送信していただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。」
ちなみに「申し訳ございません」という言葉には言い訳のしようもありませんという、言葉では表せないほど反省しているという意味が込められているので、「すみません」よりも反省度が高いということになります。
感謝の気持ちを伝えたいのなら「すみません」ではなく、もっと丁寧な「ありがとうございます」を使用しますし、人に話しかける前置きの「すみません」であれば、もっと丁寧な「おそれいります」となります。当たり前ですが、ビジネス上で「ごめんなさい」は使えません。
例:「おそれいります。今、お時間よろしいですか?」
以上の「すみません」のように複数の意味を持つ言葉は相手に正しく理解されない事もあるので極力使用せずに、丁寧な敬語に置きかえて使用しましょう。
謝罪する機会は、できるだけ回ってきてほしくはないですが、いざそういうことが起こったときのためにも知っておかなければなりませんね。